Warning: Trying to access array offset on value of type bool in /home/c6884614/public_html/economy.news-japan.tokyo/wp-content/themes/the-thor/inc/seo/ogp.php on line 120

MMT(現代貨幣理論)とは?簡単にわかりやすく解説!リフレ派との違い

MMTは、現代貨幣理論のことです。

最近、ニュースで話題になるこちらの単語ですが、どういった意味なのかはっきりと理解している人も少ないのではないでしょうか。

そこで今回は、MMTこと現代貨幣理論について簡単にわかりやすく解説します。

MMTとは?簡単にわかりやすく解説

MMTとは、以下のような意味です。

  • MMT(現代貨幣理論):自国通貨をどれだけ発行しても国は破綻しないので、政府が先にお金を使って国民の収入を上げること

MMTを噛み砕いて言うと、「自国でどれだけお金を刷って発行しても国は破綻しない」ということです。

また、MMTには、3つの主張の軸があるとされています。

  1. 自国の通貨を発行できる政府は自国通貨建ての国債は破綻しない
  2. インフレを起こさない範囲で通貨量を調整
  3. 民間より先に政府がお金を使うべき

それでは順番に解説します。

①自国の通貨を発行できる政府は自国通貨建ての国債は破綻しない

MMTでは、自国の通貨を発行できる政府が、自国通貨で国債をどれだけ発行しても破綻しないとなっています。

たとえば、日本には日本円があって政府がこの通貨を調達できます。そこで日本円で日本国債をどれだけ発行しても、日本が破綻することはないというのがMMT理論です。

 

通常、政府は予算の赤字を補うため、借金として国債を発行しています。国債は銀行などが買い取ってお金に変わります。

そして、この金融機関の国債を日本銀行が買い取ることも可能です。

つまり、日本銀行は日本円を刷ることもできるので、国債を買い取る時に日本円が支払われない可能性はありません。

 

そのため、政府が国債を発行して、結果的に日本銀行がお札を刷って買い取るという永遠ループが可能なのです。

しかし、この流れに、もし他の国の銀行が国債を買い取れば、この無限ループが崩れてしまいます。

そのため、自国の通貨を発行できる日本のような政府が、自国通貨建ての国債を発行したとしても破綻はしないと言うのです。

②インフレを起こさない範囲で通貨量を調整

MMTは、目標に掲げたインフレ率までが国債発行の限界になると主張します。

MMTの理論に沿えば、いくら国債を発行しても自国通貨建てであれば破綻しません。それなら、お金のなければどんどん国債を発行して、政府の予算に充てればよいという考え方が生まれます。

 

しかし、お金を刷れば、インフレになります。お金の全体の量が多くなっているので、今まで持っていたお金の価値が落ちるのです。

たとえば、3人合わせて100万円のお金を持っていた時の50万円と比べて、3人合わせて200万人のお金を持っていた時の50万円の方が価値が下がりますよね。お金の価値が下がると、50万円で買えたものが60万円ほど必要になるかもしれません。

こうした事態を避けるために、インフレが起こって社会が混乱しないようにしなければなりません。

 

そこでMMTでは、インフレをコントロールするために、増税を行って出回っているお金の量をコントロールすると主張しています。

③民間より先に政府がお金を使うべき

MMTでは、民間から税を徴収してその範囲で政府がお金が使うよりも、先に政府がお金を使って後で民間から税として払ったお金が返ってくると考えられてます。

通常では、消費税や法人税などで国民から政府が税金をもらって、そのお金を使って公共事業や学校の運営などを行っています。

しかし、税収だけでは足りないので、国債を発行して予算を組んでいる現状です。税収が少なければできることが少なくなります。

 

また、誰かの収入が減ると、使うはずだったお金も減ることになり結果的にまた違う誰かの収入も減ります。こうなると、不景気になります。

では、政府が先にお金を社会に対して使ってあげれば、人々の収入も増えて使うお金も増えます。好景気になるわけです。

 

つまり、政府が積極的に先にお金を使うことによって、国民の収入も大きくなるという考え方がMMTです。税で徴収したお金で社会を動かすという考え方とは異なります。

ちなみに、MMTの反対派からは、インフレをコントロールできないと言われていて、超インフレつまり、ハイパーインフレを引き起こす問題点があることを指摘されています。

MMTとリフレ派の違いをわかりやすく解説

MMTとリフレ派の違いは以下の通りです。

  • MMT
    通貨を大量に発行しても赤字にならずインフレも借金も問題ない考え方
  • リフレ派
    数%のインフレ目標を設定して達成するために通過量を増やすなどして不況から抜け出すこと

国債の積極的な発行で共通してそうなMMTとリフレ派ですが、異なっています。

MMTは、自国通貨の国債を発行して通貨の量を多くしても国家は破綻せずに、国民の生活を豊かにすることです。

 

一方で、リフレ派の経済学者が提唱するのは、デフレの段階です。デフレはインフレと逆で、給料が上がらないので消費も増えず、物の値段が上がらない状態です。

これでは、どんどん貧しくなる一方で、会社や人々の収入が減る一方です。

 

そのデフレを脱却するために、好ましいとされる年数%のインフレ目標を設定して財政政策を行うのがリフレ派です。

その政策手段で、国債の発行を行って通貨の供給量を増やしたり、政府が先にお金を使ってあげたりすることで不況を脱出できると考えています。

ちなみに、アベノミクスでは、このリフレ派の考え方に基づいて金融政策が実施されました。

まとめ

今回は、MMTについて解説しました。

  • MMT(現代貨幣理論):自国通貨をどれだけ発行しても国は破綻しないので、政府が先にお金を使って国民の収入を上げること

MMTが画期的な理論だと、アメリカの経済学者の論争が日本に飛び火して盛り上がりました。

しかし、インフレをコントロールできない問題点などデメリットもあって、導入されることはありません。

ぜひ、参考にしてみてください。

広告